一般社団法人富良野青年会議所 2017年度理事長所信

 

 

第63代理事長  水間 健太

 

いつも、口うるさい仲間がいる。いつも、心配してくれる仲間がいる。いつも、そばにいてくれる仲間がいる。本当のやさしさの意味を、青年会議所で出会った仲間は教えてくれた。「貴方のお陰で、今の私がある」と、自信を持って言えることが出来る。

 

はじめに

2015年、富良野青年会議所は創立60周年から3年目を迎えました。出会いと別れを繰り返し、悩み苦しみながら前を向いて歩んできた富良野青年会議所は、最高の学舎であり、かけがえのない仲間と出会うことが出来る最良の機会であると確信しています。

私は、25歳で入会し10年目を迎えました。入会当初の若さと無知からくる不躾な言動と行動にも、青年会議所で出会った仲間は広く受け止め、常に学びの機会を与えてくれました。青年会議所に入会しなければ今の私は無く、これまで関わった仲間や先輩に心の底から感謝をしています。

青年会議所は何の為にあるのかの答えを見出すのは個々であると考えます。青年会議所にいるだけでは何もすることは出来ませんが、向上心と学ぶ姿勢を持ち行動することで何でも出来る環境であり、この環境は先輩達が作り繋げてきたことであると思います。先輩達が実践してきたように我々は組織内でその機会を作り続けて行く必要があります。その根底にあるのは、利他の心であり、これはJC運動活動だけではなく地域社会との関わりの中においても最も重要なことではないでしょうか。

どのようなことにおいても目的を明確に持ち運動をすることは重要です。しかし、それ以前にその運動が誰の為であるかを明確に意識することで、必要とされる運動に繋がるのだと考えます。

 

JCの存在意義

私は、多くの組織や団体がある現代において、青年会議所にしか出来ないことは無いと考えています。しかし、青年会議所だからこそ出来たと思うことは多くあります。JC運動は、行動と実行があってこそ存在意義があり、そこに多くの機会があるからです。

人口減少が要因で様々な課題がある中、青年会議所も例外ではなく会員減少により、運動が難しくなっている現状があります。しかし、いつの時代においても原理原則を理解し行動することで、自ずと本質が見えてくるのだと考えます。明るい豊かな社会の実現を目指す青年会議所にとって会員減少の本質は、若者の機会の損失であり運動を行う上でのものではないと感じます。思いをひとつに明確な運動を続けていき、家族、会社、地域から必要とされる組織であれば、会員減少問題は必然的に解消されるのではないでしょうか。

今我々のすべきことは、利他の心を持ち合わせ確実に行動していくことです。

 

和を重んじ、逞しい精神力を身につける

人の弱さと強さは表裏一体で、頼もしい人も辛い時があり誰かに頼りたい時もあります。頼りない人でも逆境の中で力を発揮することもあります。唯々そばで安心感を与えてくれる人もいます。人は一人で生きていくことは出来なく、家族、会社、地域との関わりの中で支え合いながら生きています。日本人が古来大切にしている「和」とは、互いに大切にし合い協力し合うと言うことで、いつの時代も普遍的に必要なことです。日本社会は、和を重んじ利他の心を大切にすることで独自の文化を築き上げてきました。

社会は人の関わりにより形成され、それぞれのコミュニティの中で役割を果たすことでその機能を果たしています。我々は、そのコミュニティの中で率先して行動していくリーダーとなり、家族、会社、地域を守る事が出来る、逞しい精神力を養う必要があります。また、それを基礎とし本当のやさしさを理解しなければなりません。本当のやさしさとは何なのか、これは頭で理解することではなく、人との繋がりから感じるものなのではないでしょうか。

和を重んじ利他の心を身につけた逞しいリーダーとなることが、地域の発展の基礎となると私は確信しています。

 

子ども達が誇れるまちの創造

ふらの地域は、基幹産業である農業と観光の分野では国内でも有数の知名度があります。これは先人達の努力の賜物です。しかし、地域住民にとっては、身近過ぎる故にその魅力になかなか気づかないものでもあります。「ふらの」と言えば、どこに位置し何が有名か理解されていることは、都市部ではない地域にとって特異なことであり地域を誇ることに繋がっているのではないかと考えます。

ふらの地域にはすでに多くの魅力的な農産物、観光名所などがあり多くの観光客が訪れています。しかし、地域住民が富良野には何があるのかとの問いにはなかなか答えられない事が多く、地域住民がふらのの魅力を自信持って答える事が出来きる状況は、ふらのの魅力の明確化になり、地域住民にとって地域を誇ることに繋がると考えます。特に次代を担う子ども達が、故郷の魅力を言えるようになることは郷土愛の醸成に繋がると考えます。

ふらのの知名度も1990年代以降生まれの世代には認知されていないことも多くなってきている現実がある今こそ、子ども達が胸を張って地域を自慢できるように、先人達の努力により確立された「ふらの」の価値をさらに高め、ひとつひとつを明確にする事で地域を発展させていく責任が地域の大人にはあります。

 

最小コミュニティの重要性

家族は、社会の中で最小のコミュニティであり、一番重要なものです。多くの人が家族の中で成長し、様々なコミュニティを形成していきます。情報化社会の進展により人の関わり方は多様化し細分化されてきました。その状況の中でも、最小であり最も身近な家族というコミュニティは人にとって重要なものである事はいつの時代も変わらないのではないでしょうか。

仕事も地域活動も誰の為に行っているかを追求していくと、多くの人が家族の為と考えていると思います。だからこそ、富良野JCがどのような人間で構成され運動展開をしているのかを家族にこそ理解してもらうことが重要で、さらに家族間の繋がりを深めひとつのコミュニティとして確立することが我々の運動をより効果的にするのだと考えます。

 

確固たる基礎の重要性

戦後、高度経済成長を経て成熟化した日本社会。また、科学技術の発展により進展した情報化社会。何もないと言われた時代から、何でもある時代へと移り変わり、それに伴いコミュニティの希薄化、人口減少、個人消費の低迷など多くの社会問題が山積しています。しかし、視点を変えると問題ではなく時代背景によるニーズの変化から日本人の価値観が多様化したに過ぎないのではないでしょうか。

このような時代の中、我々が青年経済人として行うべき事は仕事の原理原則を理解した上で、現代のニーズに合ったサービスの開発と提供、そして、新たな価値の創造だと考えます。また、それを継続する為には徹底した財務管理は必須であり、新たな挑戦の可能性をさらに広げる事に繋がります。何事でも、やってみなければわからないことは数多くありますが、やらなくてもわかることも多くあります。やらなくてもわかることは徹底的にシミュレーションし、出来る限りのリスク回避を行わなくてはいけません。

青年経済人として、仕事の原理原則を理解し、確固たる基礎を身につけることはいつの時代も変わらない重要なことであると考えます。

 

おわりに

私の、恩師の言葉に「学ぶことによってのみ、人は成長する」という言葉があります。当時の私には理解できませんでしたが、これは自己の力量を理解し、どのような事からも常に学び取ろうとする謙虚な姿勢で精進することと言う意味だと理解しています。学びの機会は常にあり、それを掴むも離すも自分の心次第なのだと思います。

自分の成長は必ず家族、会社の為になり、地域の発展に繋がるのだと考えます。だからこそ、常に学ぶ姿勢を忘れず、今日の自分より成長した明日の自分に出会うために道を切り拓いていきましょう!

 

「道はじぶんでつくる

 道は自分でひらく

  人のつくったものは自分の道にはならない」 

 道は自分でつくりひらかなくてはいけない。先人達が、私たちにしてくれたように、自分のためではなく、子ども達のために。