一般社団法人富良野青年会議所 2019度理事長所信

 

 

第65代理事長  橋場 怜央

~はじめに~

 

 

1955年、北海道の中心に位置する「ふらの」で誕生した富良野青年会議所は今年で65年目を迎えました。創立以来「明るい豊かな社会の実現」という基本理念のもと、刻一刻と変化する世界情勢の中で、先輩諸兄が情熱あるJC運動【自己の成長のため(修練)・まちづくりのため(奉仕)・同志と行動するため(友情)】を継続し、一生懸命行動してきたからこそ現在があります。今ではこの運動から派生された活動は、ふらののまちづくりに大きく関わり、なくてはならないものとなっています。

 

 

 

私自身の教科書である、松下幸之助氏の言葉にこのような一節があります。

 

「人によって組織を変えなければならん。組織はある程度自由に変えられますわな。人は自由に変えるわけにはいかんでしょ。同じ人は一人しかいないもの。その人を活かそうと思って、この組織ではいかん、となったら、その人に向くような組織をつくったらいい。少なくとも人を使い、人を育てるためには、そこまで徹しなきゃいかん。私はそう考えますね。」と。

 

 

 

要は組織をというのは、その人なりの長所をいかに発揮できるかが重要なところであると説いており、それを置き換えて考えると、所属する人々の個性がいきいきと発揮され、理念は変わらずとも時代と共に上手に組織を変化させながら一生懸命活動できる体制こそが、富良野青年会議所がこれからも発展し続けることができる根幹だと考えます。

 

 

 

私たち青年会議所は、これからも地域に必要とされる組織である必要があります。私たちの地域の未来を想い描き、今できることを一生懸命やりとげ、その想いと行動を次世代へしっかりと繋げていくべきではないでしょうか。

 

 

 

 

~「絆」で世界は変わる~
  

 

世界人口の増加とは対照的に、日本では様々な場面で人口減少による課題が出てきており、私たち青年会議所の会員数の減少もその一つです。こうした問題点を解消できるよう、生産者・労働者確保のために日本国としてダイバーシティー政策やAI技術のさらなる取り込みもこれからさらに進むことと考えますが、青年会議所の私たちが今やるべきことを考えると、40歳までの青年経済人達とより多くの議論を交わし、共に試行錯誤を繰り返しながら明るい社会へ向けエネルギッシュに行動することこそが、打開策の一つとなります。

 

 

 

日本という限定的なところではなく、視野を世界に目を向けた時、この世界を形づくっている基本は「人」であることがわかります。人が集まって「まち」となり、そのまちが集まって「国」となります。その国がたくさん集まれば「世界」となります。言い換えれば、私たち一人ひとりが世界をつくっているということになります。

 

あとは、その想いを叶えるために第1歩を踏み出せるかどうかです。踏み出せた勇気と行動力ある人たちは同士となります。その「絆」で世界を変えることができるのです。

 

 

 

2011年、私は転勤地である北関東に住んでいました。311日の大震災の時に経験したことが今、こうして同士の大切さを述べている1つの要因でもあります。ライフラインが途絶え、物流が止まり、食料も不足する中でしたが、近所でも全く知らなかった人たちと手を取り合いながら過ごしたことで、その時期を乗り越えることができました。

 

責任感を持って人のために、と自らを顧みず行動する人が沢山いて、そのような人々の一生懸命な行動とネットワークが徐々に広がり、日本全国から沢山の支援を頂きながら復興へと進んでいきました。

 

 

 

一口に「絆」といっても沢山の形があります。ですから、この国が人口減少の中であったとしても、上記のようにその「絆」を育んでいけるくらいの責任感ある行動ができる人間になること、そして同じ思いを持った同士が協力し合って、まち全体に「絆」を広げていくことが、私たち富良野青年会議所の使命だと考えます。

 

  

 

・「絆」の輪を共に育むことで、人は成長できる

 

 

 

・「絆」の輪をつなげることで、より良いまちづくりができる

 

 

 

・「絆」の輪を広げることこそが、同士を増やすための我々の使命である

 

 

 

 

 

~人を成長させる「絆」~

 

 

本を読んだり、インターネットで情報収集することは大切です。しかし、自らの行動で直接的に色々な人と交流することで得られる学びが一番重要であると考えます。

 

本年度、私には青年会議所メンバーが今後も継続して熱い志を持って行動し、様々な絆を醸成していけるようになるためには、周りの人々を惹きつけて先導していく行動力、すなわち責任感ある行動ができる人材の育成が必要であるという思いがあります。そうした人材になるには、自己の生業について置き換えて、その分野においての理想の姿を描き、そこまで到達した人のように近づくにはどうすれば良いかを考え、直接話を聞いたり、交流を図る必要があります。本気でこの人を知りたいとなれば、様々な手法でその人と仲良くなっていかなければなりません。そうした自ら熱心に行動する過程が自己の成長へとつながるとともに、そこから生まれる「絆」は人を成長させるのです。

 

その学びをさらに青年会議所メンバーにも伝え、理解してもらうこと、体現してもらうことこそが全体の成長へとつながるものと確信します。

 

 

 

 

~より良いまちづくりのための「絆」~

 

ふらの圏域は豊かな自然に恵まれ、地域の先輩方がつくりあげてきたまちづくりやドラマ北の国からをはじめとするメディアへの露出などにより、観光地として発展してきました。 現在でも、ふらのブランディングのため様々な業種で国内外からの観光客をもっと増やしていこうと様々な取組みを行っています。観光客が楽しめるまちはもちろんですが、本来はそこに住む人々が楽しく暮らせるまちでなければいけません。

 

ふらのにおいてこれからの中期的な時間軸で発展的に物事を捉えると、若い世代である中学・高校・専門学生が特に楽しめるような取組みが必要となり、その世代の人々がどのようにこのまちの魅力を体感できるかで、ふらの圏域の未来は変わっていきます。

 

いうなれば、就職などで一度地方へ出ていってしまったとしても、ふらの圏域に対して誇りや郷土愛が醸成されていれば、人は戻ってくるはずです。

 

そのことをふまえ、具体的に今必要な魅力あるふらのの姿とは何なのかを青年会議所メンバーだけだはなく、近隣団体、地元有志とも話合いながら、ベクトルを同じくしてそれに向かって、ともに形づくっていこうではありませんか。その思いが「絆」となり、それが輪となり、その広がりがより良いまちづくりへ繋がっていくのです。

 

 

 

~友情が織りなす「絆」~

 

 

青年会議所に所属できる20歳から40歳の世代の人々は何かしらの夢に向かって進んでいる過渡期でもあります。しかし、心の中で思っていることを実際に実現できる人はどのくらいいるでしょうか。

 

自己の夢や希望、世の中に対して変えたいこと、葛藤していることなど様々な思いを共にぶつけ合い、議論し合い、行動に移して確かめられるのも青年会議所で活動すればこそであります。  そのような人を見つけ、共に活動しながら切磋琢磨してお互いが40歳以降も素晴らしい人生となるよう、青年会議所の入会に繋げていくのも我々の使命です。

 

会員が増えれば様々な人と議論できる場も生まれます。活動の幅も広がり、一人ではなく多くの人と協力して行動することで思い描く姿の実現に近づけることができるでしょう。

 

そうした活動から友情が生まれ、それが「絆」となります。この絆は一生の財産となることでしょう。

 

 

 

~さいごに~

 

 

201894日、青年会議所として全国に先駆けて富良野青年会議所はイクボス宣言に調印しました。青年会議所としての基本はこれからもしっかりと継承していきながらも、情報化社会の現代に合わせて、無駄を省いたスピーディーかつ活発な会議や活動が行えるようにするためです。

 

冒頭にも述べましたが、この世界をつくっているのは「人」であるという事実。だからこそ本年度、富良野青年会議所の第65代理事長を務めさせて頂くにあたり、広いビジョンで何事も捉えながら、沢山の人と議論しながら考えられる場をいかに多く設けられるかに、年間を通じて注力していきたいと考えています。それは各々の想いと行動、そして無駄を省いた効率的な時間が生み出せることなのです。

 

 

 

多くの人と関わり合うことで生まれる「絆」をひとづくり、まちづくりへ繋げていきたい。そして、人と人が繋がること、共に思いの一歩を踏み出し、行動することで世の中を良い方向へ変えて行きたい。それが「明るい豊かな社会の実現」となることを信じて。

 

 

 

絆 ~for the future~