2024年度スローガン 

KEEP CHALLENGING! 

 

〜はじめに〜

 

「青年」と聞くと20歳代を想像し、40歳までのどこに青さがあるのだろう、と子供のころは思っていました。齢38となり思うのは未だ青さしか見えない自分自身です。子供のころ感じていた大人にはなれているのか、疑問を呈さずにはいられません。

青年会議所は40歳までの所属と定められた組織であり、成長と発展の機会を与えることを使命として存在しています。富良野青年会議所は設立70年目を迎え、挑戦をし続けた先輩諸兄は地域のリーダーとなっています。

我々青年経済人だからこその試行と努力こそが、今後の地域を変え得る力になる。それが青年会議所だと私は考えています。

会員数の減少により存続が危ぶまれる青年会議所も出ている中、富良野青年会議所の70年間の歩みを止めることなく、今後も地域に求められる青年会議所として活動し、また青年として挑戦し実行し続けることを私は1年間模索してまいります。

  

 

~笑顔輝く街を目指して~

 

ふらのでの人口減少は著しく、地域の大人としての不安はありますが、何よりも子供たちは富良野に居続けることに不安を感じていることを2023年の意識調査で痛感しました。大型資本による施設の希望もありますが、これらの実現はふらのを凡俗化するのではと感じております。ふらのにある魅力や絆を住まう人々が認識し高め合うことにこそ本来求める姿があるのではないでしょうか。子供たちには「こんなふらのにいたくない」ではなく「ふらので生まれ育ったこと」を明るい想い出として抱き、未来を想像してほしいと考えています。子供の記憶は不思議なもので、親が与えた大事な経験は覚えておらず一方で普段の何気ないことを覚えていることもあります。しかしながらそれは家族、親戚、社会、地域すべてが子供のことを想い考えている行動の積み重ねが記憶として残っていると私は思います。

歴史の上に築かれたふらのの魅力を認識、広め合い、子供の笑顔輝く街の想い出を絶やさぬ地域となるべく、私たち青年会議所メンバーも汗をかき、縁を紡ぎ続けていきましょう。 

 

 

~富良野青年会議所の在り方を問い続けよう~

 

 青年会議所はリーダーシップとしての成長の機会となる場です。リーダーシップにつながる個性・能力は多々ありますが、私は先天的なカリスマ性という要素ではなく、後天的なトレーニングによって得られる能力や経験こそ青年会議所で培うべきと考えています。

 今年は富良野青年会議所の設立70年目となります。1年単位で役職位が変わる青年会議所の中で、先輩諸兄が歩まれてきた道は決して綺麗で楽なものではなく、我々も同様に綺麗な道を歩むのではなく、険しい道のりの歩み方を一歩ずつ模索し続ける必要があるはずです。

65周年のコンセプトは-EN-であり、先輩諸兄が紡いできた縁、街を良くする演出・デザインの演、そして富良野青年会議所を囲む円ともなっています。役割を演じる青年会議所の本質を見つめなおし、リーダーシップの本質を時代の変革に伴い学び続けることができるはずです。

一歩一歩の学びの歩みを止めず実行し続ける力を得て、個々のリーダーシップを育てていくこと、それがふらの地域の発展に、ひいては富良野青年会議所の発展につながると信じています。

 

 

~凡事徹底たる富良野青年会議所を~ 

 

組織の運営には縁の下の力持ちたる総務部門が必要となります。その活動は当たり前でありますが、「当たり前を当たり前に行うこと」こそが難しく、ゆえにそれらが最大にして最高の信用力です。リーダーとして大局を見る力は必須ではありますが、微に入り細を穿ち想定する能力も同様に重要であり、また青年会議所で学ぶシミュレーションの大切さは想定の深さにこそ見つかるものではないでしょうか。

当たり前を実行し続けることこそが富良野青年会議所の信用へと繋がり、またSNS広報やデジタル活用、不要な行為の見直しなど近年の在り様にも視線を向け、新しい当たり前を唱え続ける信頼を併せ持つ凡事徹底たる総務部門。

組織支援の部門でありながらも、その活動こそが青年会議所の魅力を最大限に発揮しうる主役の委員会であると唱え続けましょう。

 

 ~終わりに~

時代は常に移り変わり、一人一人の個性を認め合う多様な社会になりつつあります。移り行く時代の変革は楽しみでもありながらも、一方ですべてを否定できない難しい社会とも感じています。その中で生き、迷い考え時には過ちをしながらも行動し続けることが青年としての私たちの責務の一つです。

 孔子の論語では「15にして学問を志し、30にして自立し、40にして惑わず、50にして天命を知る」とあります。儒教の始祖たる孔子ですら40までは心に迷うことがあった。20歳から40歳までの我々はまだまだ成長の途中です。歩みを止めず影響し続けることで、人の青さはいつしか熟れていくと信じています。私たちはもっともっと成長できます。

 

孔子の言葉は弟子が紡ぎました。私に弟子はいませんが富良野青年会議所の仲間がいます。仲間と共に1年間挑戦し続けゆっくりと、しかしながら着実に進み続ける所存です。

 

 

 

一般社団法人富良野青年会議所 

2024年度理事長 荒木 崇宏