2023年度スローガン

 

「インパクト」

 〜ワクワクドキドキ。変化と適応で、

未来へ紡ぐ創造的な一歩を〜

 

 

〜はじめに〜

 

 

 

 まさか、私が富良野青年会議所の理事長に就任させて頂けるとは・・・。

 

まだまだ短い人生ではありますが、振り返ると私は中学校までふらので暮らし、高校は旭川へ、その後東京のIT関連会社へ就職しました。在職中に最も尊敬する「父」が逝去したことが、志半ばではありましたが故郷であるふらのへ戻ってくるキッカケとなりました。

 

 地元へ戻ってくると、学生の頃当たり前のように見ていたものが、この地方のかけがえのない財産であることを感じ、確信しました。故郷ふらのが魅力ある地域であり続けるために、個人として何か貢献できることはないかと模索し、「起業」という手段でチャレンジすることを決意したのが2015年でした。もちろん経営の経験はなく、人との繋がりも薄い中で不安と期待が入り混じる毎日、まさに「ワクワクドキドキ」の人生への入り口でした。その中で成長の礎となっているのは、青年会議所の存在が大きいことは言うまでもありません。

 

富良野青年会議所では68年もの間、先輩諸賢が青年経済人として地域を牽引し「ひとづくり」「まち育て」を実践され、地域課題に対して真摯に向き合って来られました。その堅実な一歩一歩は地域に強く根付き花を咲かせ、これまでの背景を知れば知るほど、冒頭の言葉が頭の中を駆け巡っています。

 

 諸先輩方の軌跡を辿り、現在危惧することのひとつが人口の減少です。ふらの圏域では多種多様な地域課題に対して官民問わず取り組みを進めておりますが、人口減少における地域への影響は甚大です。私たちが住むふらの圏域では10年前から約14%もの人口減少が発生しております(2020年国勢調査よりデータ抽出)。そのことが地域にもたらす影響は労働力の低下だけではなく、地域コミュニティの共助力低下など幅広く悪循環を発生させることにつながっています。現在私は37歳で10年後は47歳、我が子は現在10歳で10年後は20歳。このまま何もせず、成り行きのまま刻が進むと未来のふらのはどうなっているのか。自分事として考えると不安が頭を過ぎります。

 

今、地方は選択を迫られています。現実は厳しく、人口増加の傾向がみられる地方は極僅かで、まずは人口減少比率を少しでも抑制し地域の「ヒト、モノ、カネ、情報」の好循環を生み出すキッカケや仕組み作りが必要だと感じています。だからこそ青年会議所が地域のリーダーとして、創造性豊かに地域共創の思考を胸に先頭に立ち、人を巻き込み、課題解決を成す必要があります。

 

 人類は変化と適応を繰り返し、その時代や場所に適した姿や特性を創造してきました。その原理からすると、人口減少という課題に対し何らかの変化やアクションを起こすことで、必ず時代に適応しながら創造性が発揮できると信じています。大きな一歩ではなく小さな一歩。その一歩目を踏み出すフロンティア精神溢れるクリエイティブ集団が青年会議所ではないでしょうか。

 

 「青年会議所だから出来た」「青年会議所にお願いして良かった」「さすが青年会議所」と言われるような、インパクトを残す活動を一年間推進して参ります。

 

 

 

〜まち育ての強烈なインパクト〜

 

 

 

富良野青年会議所の諸先輩方が創り上げてきた、「ふらのブランド」は現在、日本はもとより、世界中から評価を受ける地域ブランドへと成長いたしました。時代の流れやトレンドを許容しながらもふらのらしさを残しつつ柔軟に変化を繰り返し続けていることがこの成長の礎となっています。

 

外部からの評価では「市区町村魅力度ランキング」において毎年10位以内にランクインするなど定量的にも評価されていることが分かる反面、そのランキングでは毎年少しずつ順位を下げつつあり、この現象に対して成り行きのまま対処していると、今まで作り上げた「ふらのブランド」の価値を下げてしまいかねません。さらには、その流れが人口の流出に繋がることが危惧されます。地方での人口減少の加速がその地域に及ぼす悪影響は計り知れず、ふらのがふらのであり続け、輝き続けるためにはまさに今、行動を起こすことが必要であると考えます。よって今年度は人口減少にフォーカスすることとし、様々なアプローチがあると考えられますが、まずは「子育て世代」へ対してワクワクドキドキする事業を構築し、私たち会員も楽しみながらまじめに面白く人口増加、また、関係人口の増加にも繋がる一歩を踏み出し、まちの好循環の一助となるように活動いたします。

 

そして「強烈なインパクト」とは?この言葉を胸に一年間「まち育て」に奔走する所存でございます。

 

 

 

 

 

JCってすごいよね〜

 

 

 

JCに入会するまでは活動内容について知る機会が少なかったのですが、入会し仲間と共にまちの重要な役割を担い、一年を通して真剣にまちの課題に向き合い、何かしらのアクションを起こす素晴らしい団体だと心から感じています。「入会したらJCの良さがわかるよ」という言葉は正にその通りなのですが、仲間になる入り口の間口を広く、もっと丁寧に根気強く、そしてJCらしく伝える必要があります。仲間を増やすにはJCの魅力をどう伝えるかが鍵になり、その魅力や楽しさが伝わってこそ必然的に人が集まります。今一度、充実した活動や信念をJC自らが楽しく外部に発信をすることで、未来のふらのを担う青年経済人が集まると信じ、工夫を凝らした情報発信や交流事業を展開していきます。「JCってすごいよね」この言葉が圏域に広がり、JCの活動の渦が次代に引き継がれるように明確な目標(KPI)を立て、仲間探し、仲間集めを重点的に動いて参ります。

 

 

 

 

 

~おわりに~ 

 

 

 

私は青年会議所に入会したことで涙を流しながら、本気で活動する仲間と出会うことができました。この素晴らしい仲間と10年後20年後その先も一緒にまち育てをしていきたいと願っています。諸先輩方が変化と適応で磨き続けてきた「ふらの」。この大好きな故郷を輝かせ続けたい。失敗なんかない、全ては成功への歩みです。まずはまちの人たちから感謝、感激されるインパクトを残せる一年となるよう切に願い、行動に移して参ります。この所信を受けとめて下さった方へ、どうぞ応援、声援、フォローをよろしくお願いいたします。

 

 

 

・新入会員セミナーの設営・運営

 

一般社団法人富良野青年会議所 

2023年度理事長 中村 靖教